本社・商品企画部の牛久保です。
今回は「ニッパーの持ち方」を紹介します。
▲プラ製のキット製作時のみならず、完成品でもユーザー取り付けパーツの切り出しに必ず使用する工具として、ニッパーは必需品です。
▲さて、皆さんはニッパーをどのように握って使っていますか?
▲よく見かける握り方/
☆以前イベントなどで来場された皆さんに聞いたところ、大多数が上の写真のような持ち方でした。
「パワーグリップ・スタイル」とでも呼びましょうか?
もちろん、この握り方でもパーツはカットできますが、実は刃先が安定しないという欠点があります。
▲別の角度から/
この握り方だと、黄色の矢印で指した部分が支点となって、刃先が黒の矢印の方向にブレやすく、安定しません。
また、ニッパーの柄を親指の根本(手のひら部分)と、4本の指で閉じるため、ニッパーの刃が閉じる位置も安定しません。
したがって、カットしたいところを狙ったつもりでも、少しズレたところをカットしてしまう可能性が大きくなります。
そこで、刃先を安定させる握り方としては・・・
▲刃先が安定する握り方/
☆上の写真のように、親指と人差し指でニッパーの柄を握ることで、刃先のブレを無くすことができます。
親指と人差し指により、ニッパーの柄をしっかり挟み込んでいるため、刃先(写真左側)が手にしっかり固定されるかたちとなります。
カットするときには、もう一方の柄に添えた中指・薬指・小指の3本だけを動かします。
▲カットする際の刃の当て方/
①写真のように親指と人差し指で固定された方のニッパーの刃(写真の下側)をカットしたい部分の下側に当てます。
②もう一方の柄に添えた中指・薬指・小指の3本だけを動かすことで、ニッパーの刃(写真の上側)が動いてニッパーが閉じ、カットできます。
▲刃先が安定する握り方(その2)/
☆次に紹介するのは、中指もニッパーの柄の間に入れるスタイルです。
中指は、ニッパーの刃先を閉じるときに使うのではなく、「刃先を開く」ときに使います。
具体的には、刃先が閉じているときは、中指は曲がって写真ような形になります。
刃先が安定する握り方(その2)・刃先を開いた状態/
☆ニッパーの刃先を開くときには、写真のように中指を伸ばすような動きをすることで操作できます。
この握り方のメリットは、中指と薬指でニッパーの柄を挟んでいるため、ニッパーのスプリングやバネに頼らず素早く刃先を開閉できることです。
※刃先の開閉が早くできるということは、同じような形状のパーツを多数カットする際に威力を発揮します。
※さらに、この握り方だとニッパーの刃を閉じるときの力加減を自由にコントロールできます。つまり、薬指と小指が刃先を閉じる動作に対して、中指はブレーキをかけるような動作となります。慣れると「素早く切る」~「ゆっくり・やんわりと切る」までさまざまな切り方ができるようになります。
▲樹脂製のバネが付いたニッパーの場合/
市販されているニッパーのなかには写真のようなタイプもあります。
☆写真のように人差し指をニッパーの柄の間に通すことは可能ですが、中指までいれるスペースはありません。
▲バネを外した状態/
☆バネが取り外し可能な場合は、写真のように取り外すことで中指を入れることが可能になります。
工具は適切な使い方をすることで、最大級のパフォーマンスを発揮できますので、今回紹介した「ニッパーの持ち方」をぜひお試しいただき、エコノミーキットの製作や、ユーザー取り付けパーツの切り出しの際にお役立てください。
グリーンマックス製品で楽しいホビーライフをお楽しみください。