毎度ご愛読ありがとうございます、商品管理部の加藤デス。
2020年末です。時の経つのは早いというか、いろいろあった1年でしたね。在宅生活を強いられ、プラモデル業界はことのほか売り上げがよかったというニュースもありました。鉄道模型はどうでしょう?実はエコノミーキットやストラクチャーの注文が例年より多かったのは事実です。
さて、この秋頃からアタシもこんな作例を作っていまして…
▲エコノミーキットをベースにした東急7700系。キットを大幅に加工しないとこの姿にするのは難しいのですが、そりゃもうやってみたくて以前から考えていた案件でして。
※2021年1月3日(日)まで、グリーンマックス本社および修理係は休業いたしております。4日より通常営業いたします。
▲いじり倒しましたので参考になるかわかりませんが、いくつか手軽にディテールアップできるものがあるのでご案内いたしましょう。
今回の作例のテーマは池上線で晩年活躍した7700系の7910Fのクラシックスタイル。赤帯をはがしたシンプルな姿(面倒だから簡単なのにしたというのはナイショ)にして、改造個所に注力しました。
▲実車をご存じの方はお察しいただけると思いますが、この7700系はベースキットの7000系とは屋根配管やクーラーがまったく異なります。クーラーは残念ながら7700系専用のパーツがないので、近似形状の1000系のクーラーを使用しました。製品は8074:RPU-2214(¥600-)というものが設定されています。側面のクーラーメッシュはガレージパーツです。
配管はもうこれは頑張って再現するしかありません。上手な方は真鍮線でパイピングされたりしているようですが、アタシの作例では「伸ばしランナー」を使って再現しました。こってり弄らなかったのは、エコノミーキットの解像度レベルでいいかなと思ったので。ヒューズボックスはストアのバルクパーツで「阪急8000系小物パーツ」に収録されているもの。外見はかなり近いはずです。
▲エコノミーキットに彫刻されている幌枠って、妙に出っ張っていてゴツい印象ですが、あれは幌そのものを簡易的に表現したものだと思っています。ちょっと不格好なので幌を付けてやりましょう。
妻面の幌らしき彫刻を削除、そこにクロスポイント製のP-16304:貫通幌 広幅タイプA(¥400-)をゴム系で接着します。私鉄タイプではかなり重宝する幌パーツです。10個入りなので3両編成では4つで十分です。
▲先頭車の乗務員扉の下、妙な空間があって落ち着かないなぁ…なんて思ったことありませんか?乗務員ステップや手歯止めがあるとより実感的で間延びの解消になりますね。
使用したのは8588:手歯止めセット(¥500-)と、ついでに排障器8114>:排障器(黒・10ヶ入¥990-)。なお、ダミーカプラーはストアバルクパーツで東急1000系用のものです。
▲トレーラー車はこのようにして接着して使用しました。
▲動力車は動力ユニットのスペーサーパーツに接着させます。難しい加工はほとんどなしで行けます。
▲動力ユニットはコアレスを使用しています。クロスポイントの16318:コアレスモーター動力ユニット取付アダプター(¥550-)を装着することで動力ユニットをホールドできるのでお勧めです。
▲現在のエコノミーキットにはステッカーが付属しません。使用したのはウチにあったストックですが、コーポレートマークはクロスポイントのもの、車番は旧ロットの付属ステッカーで再現しました。今ではガレージパーツでも車番が発売されていますので、探してみてください。
▲一番難しかったのが前面です。もうここは気力と腕の世界ですので、参考になるかどうかですが・・・
7000系キットの前面は幌枠があった時代がプロトタイプですので、晩年の顔とは異なります。思い切って貫通扉をくりぬいて再度接着しました。エッチングパーツなどは一切使用していません(本来はワイパーもあるのですが省略)。
また、渡り板はプラ板で少し大きめのものを切り出して自作しています。ヘッドライトはピンバイスで開口してEVO103系のシールドビームのレンズをはめ込んでディテールアップを図りました。
前面ガラスはクロスポイントのCPCPパーツ。今でも在庫があるのかわかりませんが、プラ製ではなくアクリル製なのでビン底のようなヒケがなくフラットというのが特徴です。
最後にカラーレシピを。
車体はミスターカラーのスーパーステンレス。下地にツヤありの黒を塗っておくと発色がよくなります。
屋根はねずみ色1号、クーラーや小物は灰色9号、前面のHゴムは黒マジックです。
というわけでいかがでした?え、参考になりゃしないって?!全部真似ようなんて思う必要はないですが、少しでもキット工作のお役に立てれば幸いです。
No.424 東急7000系 4両編成セット (¥2,800-)
※本項記載の価格はすべて税抜きで表記しました。
それでは皆様、よい年をお迎えください!
デハ!