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本社・商品企画部の牛久保です。
今回は工作のヒントとして「プラスチック用接着剤」について解説します。
▲プラスチック用接着剤の一例
接着する材質や用途によって、たくさんの種類の接着剤が市販されています。
皆さんはエコノミーキットなどのプラ製キットを作る際に、
どんな接着剤を使っていますか?
▲プラ用接着剤の一例
タミヤ・タミヤセメント(写真左)、
タミヤ・タミヤセメント(流し込みタイプ)(写真右)
☆一般にプラモデルと呼ばれるプラスチック製キットの多くは
「プラスチック用接着剤」または「プラモデル用接着剤」と呼ばれるもので接着できます。
☆写真の例では「流し込みタイプ」というものがありますが、
「流し込みタイプ」は接着剤に樹脂成分を含んでおらず
低粘度の有機溶剤成分が主体のため、水のようにサラサラした液体の接着剤となっています。
※有機溶剤はたいへん揮発しやすいため、パーツの接着面に接着剤を塗布してから、
接着する場所に持っていく間に乾燥してしまいうまく接着できません。
▲「プラスチック用接着剤(流し込みタイプ)」のの注意書き
したがって、接着したい面を合わせておき、パーツ同士が接している隙間に
「接着剤を流し込む」という使い方をします。
接着剤が低粘度のため毛細現象によりパーツ間の隙間にスッと流れ込んでいます。
▲一方、流し込みタイプではないプラスチック用接着剤の場合は、
プラスチックの成分であるスチロール樹脂を含んでいるため粘度があり、
すこしドロッとした液体となっています。
▲写真は、エコノミーキットの客車ボディ・妻板に
プラチック用接着剤を接着剤に塗布してから側面に付けてから
位置合わせをしているところ。
※揮発・乾燥まで若干時間がかかるため、
パーツに接着剤を塗布してからパーツ同士を付け、
接着位置を微調整することができます。
☆さて、プラスチック用接着剤には大きく分けて2種類あることがわかったところで、
さらにもう1種類紹介したものがあります。
プラスチック用接着剤(流し込みタイプ)で「速乾」タイプです。
▲速乾タイプのプラスチック用接着剤の一例
写真左/タミヤ・タミヤセメント(流し込みタイプ)速乾
写真右/GSIクレオス・Mr.セメントSP(スーパーパワー)
☆速乾タイプは、文字通り接着剤の揮発性が高く乾燥が早いのが特徴です。
速乾性タイプのプラスチック用接着剤の成分にはたいへん溶解性が高い溶剤が
使われており、プラスチックモデルの主材料である「PS(スチロール樹脂)」だけでなく、
ABS(強化プラスチック)の接着も可能です。
☆エコノミーキットの場合、一部のパーツに完成品のパーツとおなじABS樹脂が使用されている
場合があり、 速乾タイプのプラスチック用接着剤を使うことで
接着面積が少ないパーツでも強固に接着することが可能です。
▲写真はエコノミーキットの客車のパーツ(床下機器)を接着しているところ。
※ピンセットでパーツをしっかりつかみ、接着したい場所に置いてから、
速乾性の流し込みタイプの接着剤を隙間に流し込みます。
☆接着剤の特徴と用途をぜひ覚えていただき、キット製作に活用してみてください。
※今回した接着剤の詳細については、各メーカーのホームページをご覧ください。