板橋区大山のGM本社より、片桐がお送りします。
※土・日曜・祝日はグリーンマックス本社および修理係は休業いたしております。電話でのお問い合わせには応じられませんのでご了承下さい。
阪急2800系冷房車がコアレス動力を搭載して、
久々の再登場となりました。
さて、ポスター広告担当としては是非、
どうにかこうにか70年代の京都線を再現したく
あれやこれやと材料をかき集めて写真を撮ってポスターを作った訳ですが、
本製品が上がってくれば広告用に撮り直す必要が出てきます。
そんな訳で本社用サンプルに
嵐山線で乗ったことのある車番のインレタを貼り、
運行標識・・・さてどう切り出したものか。
「特急 大阪-京都」のあの勇ましい丸看を
片側2枚、前後で4枚切り出さねばなりません。
なかなかの手間です。プラ製の台座は付属していますが、
3.2mmの円を綺麗に切り出して貼れるとは思えません。
こういう時は、私はこうしています。
※工作に慣れていない方には向きません。
あくまでも経験者向きのアイデアです。
※写真はすでに4枚作った後なのでその分がありません
まず、丸看の円形とは無関係に周囲を切り出しちゃいましょう。
取り出しましたる透明板(見えます?)、
みなさんのご家庭の引き出しに必ずあるであろう、
GMキット用の窓ガラス(塩ビシート)。
なければ0.2mmの透明プラバンでも、
スーパーのお弁当のフタでもよいでしょう。
ここに四角いまんま貼ってしまいます。
まずは大まかに押し切ります。残りの窓セル(通称)は
また引き出しにでも入れて取っておきましょう。
ここから慎重に。いやが上にも。
グレーの線の内側ギリギリを目指して、周囲を切り落とします。
切り落としたゴミはカッティングマットに貼ったセロテープに
ぺたぺた貼り付けていくと散らからなくて快適です。
刃を当てる位置さえ慎重に出せば、さくさく切っちゃえます。
カッターの刃は常に折って、イイ状態を保ちましょうね。
おおむね切り終わった状態。
これで完成・・・ではないです。ここからがアイデアです。
先があまり細くないピンセットで掴んで白バックで見ると、
まだグレーの線が残っているのが判ります。
これをどう処理するか。
これです。
割り箸に紙ヤスリをはった、やつ。
私はこれを1980年代のTMSの201系900番代の記事で
知りました。牛久保さんというモデラーさんの記事です。
その人はいまお向かいの机でお仕事していますが 笑
こうです。
これがまさかの「シールにヤスリがけ」の瞬間。
こんなことしたら、窓セルからシール剥がれちゃうんじゃないの?
と思われそうですが、経験からしますと「けっこう大丈夫」です。
もしぺりっと行っても、そのままそっと戻して密着させて、
ヤスリの方向だけ気にしてかけましょう。
さかさかと、グレーの線の部分がなくなるまで、
また真円になるようイメージして角を取っていきます。
この「イメージ」することが造形作業のキモだと思います。
そういえば、デッサンの基本も「円」をきちんと描くことから始まります。
ヤスリは#600を使用していますが、材料が薄いので
わりとさくさく進みます。#400とかだと削りすぎちゃうんじゃないかな。
だいぶイイ感じ・・・もうちょっとかな?
おお、来てる!
これで完成です。
この作業を4回繰り返しましたが、1枚15分くらいでしょうか。
4枚で1時間ほどでした。
例えば板状ではない、直接車体に貼るようなシールだと
この手は使えませんが(剥がしちゃえば行ける・・・?
でもそこまで試してません)、ひとつのアイデアとして、
こういう手もあるよ、と気に留めていただければ幸いです。
こうなってると安心する~
といってたのはむかしの炭酸梅酒飲料のCMでしたか。
車体に取り付けた写真は雑誌広告にてご覧いただきたく。
まだ切り替え式の種別表示を貼らなければなりません。
看板は、そのあと。