だいせん、違う板橋区大山のGM本社より片桐がお送りします。
山陰本線、福知山の手前の綾部から分かれる舞鶴線。
その終点である東舞鶴から先は線名が変わり、小浜線となります。
ここから84.3km、高浜・小浜・美浜といった海水浴で知られた町を通って
北陸本線の要衝、敦賀までを結びます。
北陸地方のホテルに泊まってテレビの天気予報を見ると、
福井県が嶺北(れいほく)と嶺南(れいなん)に
分かれて呼ばれている事を知ることができます。
この「嶺」とは北国街道の難所である木ノ芽峠のことで、
古くは峠の北側が越国、南側がヤマト王権と呼ばれる勢力圏であり、
そのまま北陸文化圏と近畿文化圏の境となったそうです。
その木ノ芽峠はどこかいなと問われれば、
直下にあの有名な北陸トンネルがあると言えば、
屈強なるマニア諸氏にはもう説明は不要でありましょう。
小浜線の通る嶺南地方は福井県とは言いながらも文化的には
近畿に属するそうで、単純に「北陸」と言えないのは
小浜線に乗って方言を聞いてみると判る気がいたします。
車窓風景は北陸というより近畿のそれに近いのです。
日本海側でよく見る鉛色の雲の切れ間から
地表に注ぐ陽光に輝く湖面と、もこもこした山々を眺めつつ、
まだ見ぬ北陸、あるいは山陰の旅を夢想するのは
なかなか乙なものです。
かつては大阪や京都・名古屋からの直通列車で賑わった小浜線ですが、
今は多くの海水浴路線同様ひっそりとしており、
(それが逆に旅人には有難かったりもするのですが)
地元のローカル輸送に徹している様です。
非電化の頃はコバルトブルーに塗られたキハ48形や58系、
キハ53形等が活躍していましたが、2003年に直流電化、
同時にクモハ125形8両と専用塗色の113系体質改善車
4連3本の12両が活躍を開始しました。
2006年クモハ125形6両の増備により、113系は転出となっています。
きれいな色をしていただけに残念です。
転出してしばらくは小浜色のまま大阪駅にも乗り入れており、
阪和色との併結も見られました。
現在は京都地域色のグリーン1色となって、湖西線を走っている様です。
今回「おばませんキャラ号6」としてラッピングされたのは
この時増備された18番という3次車との事です。
とりとめのない文章になってしまい申し訳ありません。
やはり乗らないとあの線の魅力は解らないのだと思います。
北陸と近畿の美しさを同時に味わえる、小浜線。