☆☆☆信号機(その3) 

本社営業企画部の牛久保です。
イベントなどで質問が多い
「信号機の種類、信号機を設置する場所や間隔」などについて不定期で紹介しています。

(その1)では、色灯式信号機の種類

製品の紹介/信号機(その1)

 

(その2)では 閉塞区間と信号機現示

製品の紹介/信号機(その2)

を解説しました。

今回、信号機(その3)では 信号機の設置場所と役割について解説します。

信号機は各閉塞区間の手前に設置されていると(その2)で説明しましたが、
設置場所によって「出発信号機」、「場内信号機」、「閉塞信号機」といったように
目的別に呼び名を変えて区別されます。

■出発信号機/
停車場(駅構内)を出発する列車に対して信号現示をするために、
停車場の出発線に設置されている信号機を「出発信号機」と呼びます。
この出発信号機が「進行」を示す青色の現示をしない限り、列車は出発できません。

▲写真は「出発信号機」の例
・ホーム端から数m離れた位置に設置された4燈式信号機。
信号機の4つの表示燈の下に「出発」と書かれた表示板があるのがわかります。
ちなみに、写真の信号機の先には分岐器(ポイント)があるため、入換信号機、誘導信号機など別の役割の信号機も併設されています。
※入換信号機、誘導信号機については今後解説します。

 

☆模型では、プラットホームの進行方向側の端からすぐの場所に設置するとよいでしょう。
(写真矢印の信号機)

■場内信号機/
・停車場(駅構内)内に進入する列車に対して信号現示をするために、
停車場の入口に設置されている信号機を「場内信号機」と呼びます。

・停車場内に先行する列車がまだある場合は、「停止」、「警戒」、「注意」、「減速」などの
現示を行い停車場内での追突を防止します。

☆模型ではプラットホームの進行方向側とは反対側の端からすぐの場所に設置するとよいでしょう。
※実際に列車に乗っている時に、次の駅に着く間際で停車や減速をすることが時々あると思いますが、先行列車があるなどの理由で、「場内信号」が進行現示では無いための運転対応ということになります。

■閉塞信号機/
駅と駅の間の各閉塞区間の入口に設置する信号機です。

・駅と駅の間の各閉塞区間内に進入する列車に対して信号現示をするために、
各閉塞区間の入口に設置されている信号機を「閉塞信号機」と呼びます。

☆直線で見通しが良い区間などは複数の閉塞信号が見えることがありますが、
それぞれの信号現示が異なっているのがわかると思います。

■信号機を設置する上での注意点(1)

☆模型では駅と駅間の線路際に配置しますが、信号機の設置間隔が短すぎて、
1つの列車の先頭車と最後尾車の間に2つ以上の信号機があるのは、
列車運行のルールである「一つの閉塞区間内には1列車しか入ってはいけない」に反することになります。

したがって、閉塞信号機の設置間隔は前回の信号機(その2)で述べたように、
走行させる車両の長さ以上の間隔とするようにします。

たとえば20m級の車体の列車であれば、
4両編成なら55cm以上、8両編成なら1.1m以上、10両編成だと1.4m以上の間隔ということになります。

■信号機を設置する上での注意点(2)
信号機は遠方から見通しが良いように
鉄道の施設や、地形によって隠れてしまわないところに設置します。
街中で見かける道路信号機が看板や建物、街路樹の陰に隠れていないというのと同じです。

 

 

ちなみに、列車運転手のモノマネで人差し指を前方に向けて「出発進行!!」とよく発しますが、
これは、「出発信号機の進行現示を確認した」という意味を
短縮して「出発・進行!」と発しているのをまねていることになります。

同様に、「場内進行!」は、通過列車が駅構内を通過する際に、
「場内信号機の進行現示を確認した」と指差確認する際に発します。
また、本線上の信号機(閉塞信号機)の確認については、
信号現示を確認して単に「進行!」と指差確認することが多いようです。

電車に乗った時に運転席直後の場所を確保できたら、
ぜひ信号機の設置位置と間隔や、運転手の指差確認を観察してみてください。

Comments are closed.