毎度おなじみ、秋葉原店の加藤デス。
コアレスモーター動力ユニット、もうお試しになりましたか?
この新設計動力は従来の完成品動力(ツインモーター方式)との互換性はすでにお知らせしています通り、そのまま換装することが可能です。
お手持ちの動力を載せ換える方も大勢いらっしゃるようです。
▲一般販売している流通商品は5種類。18m級、18.5m級、20m級A、20m級B(主には近鉄通勤車に使用するカプラーポケットが長いタイプ)、21m級をご用意。これに床下・台車枠パーツを組み合わせることでお好みの動力ユニットを仕上げることができるってわけですね。
さて、そんな中…
「この動力って、エコノミーキットには載せられないの?」
といったご質問も多数寄せられています。
答えは「概ね○」です。
▲こちらはエコノミーキットの車体にコアレス動力を組み込んだ見本です。秋葉原店のショウケースにて展示しています。
組み込み方はそれほど難しくはありませんので、ざっとご説明いたします。
▲これはエコノミーキットのボディ内側の加工例です。(京王6000系で試してみました)
手順は下記のとおり。
①エコノミーキットのボディ内側には床板を接合するためのリブが彫刻されてますが、動力ユニットを仕込むには邪魔になりますので、平滑になるように全部削ぎ取ります。
②完成品モデルと同じように動力ユニットを固定するための「ツメ」を設けます。これをやらなくても両面テープなどで固定することも可能ですが、その場合は脱着が難しくメンテナンスが困難になります。
ツメは完成品モデルに使用している側面ガラスであればほぼどの形式のものでもOKですので、1両分(計4か所分)の側面ガラスを用意します。
③車体の中心を計測し、ガラスのツメと同じ寸法の位置に印をつけておきます。
④側面ガラスからツメを切り出します。この側面ガラスですが、ストアで販売している補修部品では1両あたり300~400円と割高になってしまいますので、特価品コーナーなどで販売中のものなどをお求めいただければリーズナブルだと思います。
そこでこんなオリジナルパーツも用意してみました。↓
▲これはジャンク品のツメだけを詰めた(ォィ)お助けグッズです。ツメ4つで50円と大変お得。
でもこのままでは窓の部分まであるので、更にツメだけを切り出す必要があります。
ここでワンポイント。
ツメの上部を少し残し、『Tの字型』になるようにカットします。そうすることで、動力ユニットとツメをがっちり止めることができます。
本稿4枚目の画像にそのヒントが写っていますのでよく見てみて下さい。
なお、車体の裾からツメの下部までは3mmが理想です。
ツメの接着は「流し込み系のセメント接着剤」推奨です。瞬間接着剤やゴム系接着剤はこの場合使用しないほうがいいです。
▲コアレスモーターでの製品で発売していない形式、例えばこのTS809台車(京王)なんかも加工すれば取り付け可能なんですよ。
※長軸台車は今のところ対応品は発売されていません。
⑤では台車枠の加工です。
まずは↓の画像をご覧ください。
▲従来品動力ユニットの台車枠を用意します。
それを台車基部から切り離します。
次に見ていただきたいのがコアレスモーター動力の台車構造です。
▲動力台車の基部にはピボット集電板が装着されています。
集電板の軸受け部分が突起しているため、台車枠の内側がここに干渉してしまいますよね。
そこで、台車枠の内側に軸受けの「逃がし」を彫り込みます。
▲直径2mmのドリルでかるく掘るだけです。貫通させないように注意してくださいね。
なお、動力台車に台車枠を接着するには「ゴム系接着剤」を推奨します。
デハ!