動力メンテナンス法⑧

修理部名野です。

動力メンテナンス第8回。

新年最初の今回からは、キット用動力のメンテナンス方法です。

完成品動力のメンテナンスはこちら。

第1回 動力台車の安全な外し方
第2回 車輪のヨゴレチェック
第3回 台車フレームのチェック
第4回 各ギア部のチェック
第5回 台車の組立とグリスアップ
第6回 動力台車取り付け時の注意点
第7回 動力カバーの交換 

写真上がキット用。

今回ご紹介の動力ユニットは、エコノミーキットで指定されているタイプ。

昔ながらの製品で、30年程生産され続けています。

しかし、古いからといって侮ることなかれ!

ちゃんとメンテナンスしていれば、昔の品でも十分に動くのです。

では、各部をチェックしながらやってみましょう。

全体像

黒いダイキャストで覆われています。

先ずは台車を外してみましょう。

基本は完成品用と同じで、片方ずつツメを外します。

これも真下に引っ張るとツメが折れる事がありますので注意を。

ぱっと見、同じように見えますが、各部品が別物です。

左:キット用  右:完成品用

それでは、完成品用と比較してみましょう。

以下の写真は、全て、左がキット用、右が完成品用です。

全体像

2段ギア

ギア(10枚)

ギア付き車輪

台車フレーム

どれもよく似ていますが、 一番の違いはフレーム。

動力ユニット本体が受ける部分の幅と高さが違います。

またこのタイプは、旧型国電など、車輪間が長い台車用の別パーツもあります。

長軸距用

通常と比較

2段ギアは長短両方で共通です。

キット用動力の部品構成自体は完成品用と同じなので、

メンテナンス方法・チェックポイントも同じ。

こちら()を参照してください。

ただし、構造は同じでも、各部品は全く異なりますので、

ご自身で部品交換を行う際は、注意してください。

因みに、台車枠は一部を除き、両方の動力ユニットに対応しています。

グリーンマックス・ザ・ストアで販売されている動力台車枠と組み替えれば、

通常では販売していない動力ユニットにすることもできます。

新旧両対応の可否、見分け方はですが、

ここに注目

左:新旧両対応   右:旧タイプのみ対応

 左のタイプのように、中心に二段ギアの「逃げ」があれば、両対応品です。

それ以外は、完成品用動力の台車としては使用できません。

また、同じ製品でも製造時期により違いがありますのでご注意を!

(キット用旧動力は、グリーンマックス製全ての動力台車枠が使用できます。)

さあ、次回は動力を分解。ダイキャストを外してみます。

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