修理部 名野です。
皆さんは、長期間保管していた車輌を久しぶりに走らせようとしたとき、
動力が動かなかったり、ライトが点かなかったり、
といった経験はありませんか?
たまに発生するこの状態、原因は大抵の場合コレ。
”酸化皮膜”
要は、集電板が錆びてるわけです。
保管条件や使用状況、製造ロットによっても違いますが、
殆ど走らせたことのないものでも発生することがあります。
湿気の多い場所で保管しているとこうなりやすいですね。
また、室内灯組み込みなどで集電板を取り付けしたとき、素手で触った箇所も錆びやすいです。
下の新しい状態と比較しても、上の錆びてる集電板はだいぶ黒ずんでますね。
この位置は、多少錆びても写真のような先端部(ライトユニットとの接点)が問題なければ、通常ライトは点きます。
では、なぜ点かないか、分解してみましょう。
裏側と台車側の接点部も同じように錆びてました。
これではライトが点かないですね・・・
この状況、新しい集電板に交換してあげれば直りますが、
ちょっとした手入れで直せたりもします。
用意するのはコチラ。
目の細かい耐水ペーパー。(#1000~2000程度)
集電板の表面が錆びているので、その錆びを削り取ってしまうわけです。
あまり目の荒いヤスリを使うと、表面がキズだらけになってしまうので、
「削る」というよりは、「磨く」という方が近いですね。
例で使用しているのは、#2000です。
全部磨く必要はないので、台車側の集電板との接点部だけにします。
この通り!磨いた部分の輝きが戻りました。
台車側も同様に、接点部を磨きます。
このように収まっているので、
車輪との接点、床板側との接点部である、矢印の位置を磨きます。
全ての集電板に金属光沢が戻れば、元通り組みなおせばまたライトが点くようになるはずです。
動力車も同様に動かない場合は、集電部分を磨いてみましょう。
もちろん、車輪やレールのメンテナンスもお忘れなく!